もりまなダイアリ

読書めも&趣味ぶろぐ

「探偵伯爵と僕」☆10

 

探偵伯爵と僕 His name is Earl (講談社文庫)

探偵伯爵と僕 His name is Earl (講談社文庫)

 

 

森博嗣だいすきマンなので、ブラボー!エクセレント!しか言えない。彼の本はいつだってそう。彼の文章が美しすぎて満員電車でぎゅうぎゅうに押しつぶされながら、この本を読んだ。もっと優雅に読みたい本なのに、続きが気になって欲望が抑えられないの。仕方がない。諦めている。最後の伯爵からの手紙がラストスパートです。みんな幸せになりますように。

 

物事を俯瞰してみる、という言葉は「つぶやきのクリーム」でも書かれていた!同時並行で読む幸福。彼の哲学のようなのでそちらもあわせて読むとスッキリすると思う。

 

彼の本を読むと、この世になんで、どうしてと思って生きていいと思える。常識とか教養とかマナーとか全部含めて、どうしてと思ってもいいんだと。誰かにあてこするわけじゃないんだけど。

 

「ガタカ」才能と努力と反発 

 

飲み会は好きじゃない。おいしいごはんはだいすきだから行く。

小さなイタリアンレストランを貸切って行われるパーティ。

連日の飲み会で体は少し疲れている。

 

同期の彼とは会うのも久しい。相変わらずオシャレで、ブリティッシュ

あだ名はユージーン。名前が裕司だから。

スーツの似合う営業マンだ。繊細な指先で書類を指し示す彼とは仲がいい。

彼は入社したころから、文化人だった。趣味は美術館巡り。

文系であれば一度は憧れる私大を出て、そのことに誇りを持っていた。

流暢な第三外国語をしゃべるために、彼は会社から重宝されている。

 

宴もたけなわ、彼と目が合った。

おすすめの映画の話になって、いろいろ教えてもらった。

そのひとつがこのガタカである。

 

ざっくりしたあらすじ

人間が生まれることに対して、最善の遺伝子を選択できる世界。

自然のまま生まれた子供は、病気の可能性も厄介な精神指向も持ち合わせている。

最善の遺伝子で選ばれた子供は、優秀な才能を持って生まれてくる。

遺伝子の質で階級も決まる。それが「適正者」である。

主人公は「適正者」でない。そのために「適正者」になりすます。

 

おすすめしてくれた同期のユージーンはどちらかというと

「適正者」側の人間だと思った。

優秀で、己の価値を自覚し、それを社会に還元している。

しかし彼はそう思っていなかったかもしれない。

才能は基準がない。上を見れば果てがなく。きりがない。

天才たちの巣窟のなか、努力を続けられる努力をしてきた人間。

彼もなんでも得意なわけではない。苦手な分野や悪癖はあることを知っている。

たとえば、スポーツはあまり得意でない。

彼は幼少期、そのことでひどく落ち込んでいたと笑った。

才能への反発、ユージーンは反発し続けているのかもしれない。

 

私はひとからおすすめされた映画が大好きだ。

映画というよりも、おすすめしてくれた人が何を考えているのか

何に拘泥しているのか、そのひとにとっての「美しさ」の一端がみえる。

 

これは私の性癖に等しい。ぞくぞくする。それが幻であってもかまわない。

美しい物は、霧煙るもやのなかに隠されてあるのが一番だ。

はじめてのRWBY

 

 ネットでずいぶん話題になっていたので興味をもったRWBY

 

PSのRPGみたいな動きだなって思って見始めたけど、見慣れてくるとキャラクタの一挙一投足がだいぶかわいい。

海外の作品ぽいなと感じるのは

①無口キャラが無口じゃない。

②ツンツンのワイスお嬢さまがデレるのがはやい

人事考課の実際 ☆5

 

人事考課の実際 (日経文庫)

人事考課の実際 (日経文庫)

 

 

経営理念をもとに社員に期待する行動や人材像を打ち出しているのです。

 人事考課の季節なのでいったいどのような判定基準なのか興味を持った。

会社の基本姿勢がこの本通りだったのがとても驚きである。

求められる仕事が、「標準であること」であるという項目なので、仕事に差がでることがマイナス要因になることもあるなんてな…差をみつけにくい業務はわかりづらいのか。事務職は「去年よりコストダウン、精確性の向上、スピードアップ、効率化」を求められる。思考や手法を変更していかないとだめだよなあ。

意志決定入門 ☆7

 

意思決定入門 (日経文庫)

意思決定入門 (日経文庫)

 

 

・業務システムがなんであるかよく知ること。自分のやり方を突き詰める前に、共通業務フローをよく見ること

・情報7:思考3 意思決定には情報収集・分析が必要である

・経験則と先入観によるルーティンな意志決定では生き残れない

・なぜを繰り返す

・正確な意思決定とは、十分な情報に基づいた合理的な思考の結果である

・成功する意志決定には「明確な意思」が必要

・状況分析を欠いた目的を「マザーフッド」と呼ぶ

・要人は同じ飛行機には乗せない

この本は今の自分にはすごーくおもしろかった。

ああ、わかるーわかるよーという気持ち。

意志決定の弱さは、生まれつき。ずっと頭の隅に付きまとっていた。

物事を知るほど、この世は白でも黒でもなくて絶妙なグレーの世界だと感じる。年を追うごとに強く、さまざまな意見が交錯する。正しいとは誰にとっての正しさだろう。

より精度の高い結果が欲しい時に、頼りとする所を自分の頭ばかりにしては自分の想像から出ることができない。こだわりというのは自分の好みであって、最適解ではないことも薄々わかっている。

 

 

 

 

「婚活」時代 ☆8

 

「婚活」時代 (ディスカヴァー携書)

「婚活」時代 (ディスカヴァー携書)

 

 

「結婚しない男」に婚活は必要ありません。必要なのは、流される勇気だけです。 

 

とってもおもしろくて渋谷のカフェで一気読み。

ゴントランシェリエのイートインは最高。

気軽に立ち寄れて、渋谷の交差点を行きかう人を上階から眺めながら、おいしいコーヒーが飲める。通り過ぎる老若男女、さまざまな人には私の想像もつかない、途方もない目的地があるのだろうと思うと目まいがしてしまう。

 

家族社会学者 山田昌弘さんと少子化ジャーナリスト白河桃子さんの切り口がおもしろい。結婚は生活必需品ではなくなってきている、あったらいいよねくらいの感覚になる現代。人材の選択肢は村から街へ、都会へ、海外へ、年齢層の幅を超え性別を超え、なんでも選ぼうと思えば手に入れられると仮定される世界になった。なんでも選べる自由という不自由で、もっといいものがあるのではないかと思って誰も選べない人が増えているのだろう。皆大人で、完成品を求めるからつらい。自分が好ましいと思う人が同レベルとは限らない、自分のレベルを無視して欲しがるとミスマッチを起こし勝率(あえて勝率と言おう)は下がる。また、いろんな要素を兼ね備えた、いいなと思う柔軟性のあるひとはとっくに誰かのものだったりする。

 

結婚は「許容」である。こだわりのある人ほど結婚に至るのは難しい。

今まで生きてきたなかで、男女ともに、高校の時からこだわりの強い人というのは一定数いて、物質的なこだわりと精神的なこだわりとにだいたいが分かれる。

こだわりの強い人というのは、おおむね他人からおもしろいやつだから、という太鼓判もあり友人も多い。ただ、好き嫌いもきちんと持っているから折り合いがつかないと、愛やなんとなくの雰囲気だけで乗り越えようとすると、悲惨な結末を迎えている人もいる。

ただ私はこだわりを持つ人がとても美しいなと15歳の時からずっと思っている。

 

人の選んだインテリアの中で暮らすことができるかという問いがある。

きっと彼らの答えはNOだろうな。しかしそれを不幸とはいわない。

たとえ結婚したとしても、眠るとき死ぬときはひとり。

価値観を尊重しあえるパートナーはきっとどこかにいて、いなければ育て上げればよい。

たとえ同じ場所に存在していなくても、家族にはなれる。

 

カウンセリング心理学入門 ☆6

 

カウンセリング心理学入門 (PHP新書)

カウンセリング心理学入門 (PHP新書)

 

今の時代は都市化による慢性の孤独感、価値観の不安定性・多様性に由来する生き方の定めにくさ、職業でも専攻でも多様性がありすぎるための選択の迷いなど、ふつうの人々が心ひそかに相談相手・話し相手を求めたくなる世の中である。こういう時代に応えようとするのがカウンセリング心理学である。 

 カウンセラーという言葉はどの界隈でもよく聞く言葉で、わたしはこの語感がすきだ。現状を整えていく、向上していくことを連想させるから。

長い人生、自分だけの力でどうもうまくいかないことはままあること。

カウンセラのことを世話人、調整役ともいうそうだ。

大抵のことは自分でできるようになった。大人になってしまった。

ほんの束の間、甘えられる、世話をしてくれるひとに少しだけお手伝いしてもらえる幸福を噛みしめる毎日だ。

これってカウンセラではなかろうか。

江戸の敵を長崎で討つ、の一文を久しぶりに聞いた。